- インソールの「疲労軽減」「パフォーマンスUP」は本当か、その科学的根拠がわかる。
- 多くのライダーが陥りがちな、インソール選びの”よくある失敗”がわかる。
- あなた自身の足と悩みに合った「最適解」のインソールを見つけ出す方法がわかる。
- 購入後に後悔しないための、デメリットや注意点がしっかりとわかる。

はじめに
「100km走ると、足の裏がまるで焼けるように痛い…」
「色々試したけど、結局のところ ロードバイクのインソール効果 って嘘なんじゃないの?」
ペダルを回すたびに感じるあの不快感や、高価な投資に見合う効果が得られないフラストレーション。
その気持ち、痛いほどよくわかります。
しかし、諦めてしまうのは、まだ早いかもしれません。 科学的根拠に基づいた「正しい選び方」さえ知れば、インソールはあなたのライドを劇的に変える”最高の投資”になるのです。
結論:インソールは科学的根拠のある”効果的な投資”。ただし選び方が9割です

巷でささやかれる「インソールは効果がない」という噂は、製品と足とのミスマッチが主な原因。科学的には、出力向上や疲労軽減の効果が論文でしっかりと示されているのです。
インソールは、ロードバイクにおけるパフォーマンス向上と快適性を両立させるための、極めて費用対効果の高い投資です。
しかし、その効果を最大限に引き出すには、自分の足とペダリングの特性を深く理解し、それに合った製品を選ぶ知識が不可欠と言えるでしょう。
この章では、インソールがなぜこれほど効果的なのか、その科学的な根拠と巷の噂の真相に、一緒に迫っていきましょう。
巷の「効果は嘘」「意味ない」という噂の真相とは?
「あんなに高いインソールを買ったのに、何も変わらなかった…」 「逆に足が痛くなってしまった」 といったネガティブな声が聞かれるのは、一体なぜなのでしょうか。 その主な原因は、「インソールの選び間違い」 と 「過度な期待」 の2つに集約されます。
- 選び間違い:
例えば、扁平足なのにサポートの弱いモデルを選んだり、自分の足の形に合わない硬すぎるインソールで痛みが出たり。自身の足の特性を無視した選択が、失敗の元になっているケースが非常に多いのです。
- 過度な期待:
インソールは、残念ながら魔法のアイテムではありません。あくまでペダリングの土台を整える補正器具であり、その効果はバイクフィッティング全体や個人の身体特性とのバランスの中で発揮されます。
つまり、「効果が嘘」なのではなく、「まだ効果を出せる最高の一枚に出会えていない」だけ。それがほとんどの場合の真実なのです。
なぜ?100km走ると足裏が痛くなる…疲労の根本原因は「足のブレ」にあった
ロングライドで多くのライダーを深く悩ませる足裏の痛み、通称「ホットスポット」。 その根本的な原因は、シューズの中で知らず知らずのうちに発生している足の微細なブレにあります。
ペダルを踏み込む強大な圧力に対して、足裏のアーチがぐにゃりと潰れたり、かかとが不安定に動いたりすることで、貴重なパワーが分散してしまいます。
すると身体は、これを補おうと無意識のうちに足指や足首周りの筋肉を過剰に働かせ、エネルギーをどんどん浪費してしまうのです。
さらに、圧力が母指球などの特定部位に集中することで、血行不良や神経の圧迫を引き起こし、あの焼けるような痛みや痺れにつながります。
インソールは、この「足のブレ」を抑制し、ペダリングの土台をがっちりと安定させることで、これらの問題を根本から解決する役割を担っているのです。
インソールがペダリングを変える3つの科学的メカニズム
インソールは、主に3つのバイオメカニクス的なアプローチで、あなたのペダリングを最適化してくれます。
- アーチサポート
- 役割: ペダルに荷重した時に、足裏のアーチ(土踏まず)が潰れるのを防ぎ、足部を剛性の高い「てこ」のように機能させます。
- 効果: パワーが分散することなく、ペダルへダイレクトに伝わるようになります。特に扁平足のライダーには絶大な効果を発揮するでしょう。
- ヒールカップによる後足部の安定化
- 役割: 深く硬質なヒールカップが、左右にブレやすいかかとの骨(踵骨)を正しい位置にしっかりと固定します。
- 効果: かかとの安定は、足首の過剰な動きを抑え、アキレス腱や膝へのねじれストレスを軽減。ペダリングの軸そのものが安定します。
- アライメント補正と運動連鎖
- 役割: 土台である足のアライメント(骨格の配列)を、あるべき姿に整えます。
- 効果: 足元の安定は「運動連鎖」を通じて全身に波及します。膝がまっすぐ上下動するようになり膝痛を予防したり、骨盤の安定につながり腰痛を軽減したりと、様々な効果が期待できるのです。
純正インソールと市販品はどれくらい違う?交換は必要か徹底比較
多くのサイクリングシューズに付属している純正インソール。これは、基本的なクッション性を持つ、ごく薄い発泡素材(EVAなど)がほとんどです。
あくまで「万人向けの平均的な足」を想定したものであり、個々の足の形や悩みに対応するサポート機能は、残念ながらほぼ皆無と言ってよいでしょう。
項目 | 純正インソール | 高機能インソール(市販品) |
サポート性 | ほぼ無い | ◎(アーチ、かかとを強力にサポート) |
剛性 | ×(柔らかい) | ○(硬質素材でパワー伝達UP) |
形状 | 平面的 | 立体的(足裏の凹凸にフィット) |
主な目的 | 最低限の緩衝材 | パワー伝達効率化、疲労軽減、障害予防 |
結論 | 交換を強く推奨 | – |
純正インソールを、しっかりとしたサポート機能を持つ市販品に交換すること。それが、ロードバイクのインソール効果を体感するための、最も確実で重要な第一歩となるはずです。
【科学的検証】インソールの3大効果は本当か?論文・研究データを徹底解説

インソールは、論文で「平均出力6.9%向上」というデータや、足裏の圧力分散によるホットスポット解消、膝のアライメント改善による怪我予防など、科学的根拠のある具体的な効果が示されています。
「インソールで本当に速くなるの?」「疲れにくくなるって、気休めじゃないの?」 そんな真っ直ぐな疑問に、具体的な研究データを交えながらお答えします。
インソールがもたらす効果は、決して感覚的なものではなく、科学の力で着実に検証されつつあるのです。
効果①パフォーマンス向上:平均出力6.9%UPの根拠(ソールスターの論文)
ドイツ・ケルン体育大学(Deutsche Sporthochschule Köln)のアキム・シュミット博士による研究では、年齢やパフォーマンスレベルの異なる25人のサイクリストを対象とした比較試験においてインソールブランド「SOLESTAR(ソールスター)」の製品を使用した結果、平均出力が6.9%向上したと報告されています。
(出典: Funq, 2024)
この驚くべき数値の背景には、インソールによる足部の安定化があります。インソールが足部を力学的に最も効率の良い「ニュートラルポジション」に保持し続けることで、パワー伝達のロスを最小限に抑えた結果だと考察されています。
これらの研究は、適切なインソールがペダリングの土台を固め、ライダーが持つパワーを余すところなく推進力に変換することを示唆しているのです。
効果②疲労軽減・快適性UP:足裏の圧力分散で”ホットスポット”を解消
ロングライドで足裏が痛くなる「ホットスポット」は、ペダリングの圧力が母指球などの一点に集中することが大きな原因です。
硬質なインソール、特にカーボン素材を用いたものは、その高い剛性によって圧力を足裏全体に均等に分散させる効果があります。
これにより、局所的な圧迫が緩和され、ホットスポットのリスクが大幅に低減します。さらに、血行障害を防ぎ、長時間のライドでも足の痺れが起こりにくくなるのです。

kirakira
筆者の失敗談
私自身、かつては100kmを超えると必ず足裏の激痛に悩まされていました。
原因は、自分の土踏まずが高い「ハイアーチ」であることを理解せず、クッション性ばかりを重視した柔らかいインソールを選んでいたことでした。
藁にもすがる思いでカーボン製の硬いインソールに変えたところ、足裏全体でペダルを捉えている感覚があり、初めて200kmを走破した時も、あの焼けるような痛みは全く現れませんでした。
この経験から、「硬さこそが快適性を生む」という、ロードバイク特有のインソール理論を痛感しました。
効果③怪我の予防:膝痛・腰痛は”運動連鎖”の乱れが各研究機関が指摘
ライダーを悩ませる膝や腰の痛み。その原因が、実は足元にあることも少なくありません。
- 膝痛予防:
扁平足などにより足首が内側に倒れ込むと、その動きに連動して膝も内側に入り込む「ニーイン」という動作を引き起こします。これが膝痛の主な原因の一つ。
インソールで足のアライメントを補正すると、膝がまっすぐ上下動する理想的な軌道に近づき、膝関節への負担が軽減されます。 (出典: SIDAS Japan, 2024) - 腰痛予防:
土台である足部が不安定だと、そのブレは運動連鎖を通じて骨盤の傾きや左右の揺れにつながります。
インソールで足元を安定させることは、体幹の安定性を高め、骨盤の不要な動きを抑制し、間接的に腰への負担を軽減する可能性を秘めています。
インソールは、足という土台から身体全体のバランスを整え、様々な怪我のリスクを低減する重要な役割を果たしてくれるのです。
【注意】効果を過信してはいけないケースとプラセボの可能性
一方で、インソールの効果を過信すべきでないケースも存在します。
- 元々アライメントに問題がない場合:
身体の使い方が上手く、足元のブレが少ないライダーの場合、効果は限定的かもしれません。 - フィッティングが出ていない場合:
サドル高やクリート位置がそもそも不適切な場合、インソールだけで問題を解決することは困難です。 - プラセボ効果:
「こんなに高価なインソールを入れたのだから、速くなるはずだ」という思い込みが、実際の感覚に影響を与える可能性も否定はできません。
インソールは万能薬ではなく、あくまで「マイナスをゼロに近づける補正ツール」と捉えるのが適切でしょう。自身の課題を明確にした上で導入することが、効果を実感するための何よりの鍵となります。
もう迷わない!失敗しないロードバイク用インソールの選び方【4ステップ】

自分の足のタイプを知り、悩みを明確にした上で、「既製品/熱成形/カスタム」から最適なタイプを選び、主要ブランドの設計思想を理解して絞り込む。
次に紹介する4ステップが、失敗しない選び方の鍵です。
ここからは、数多ある製品の中から、あなたにとっての「最高の一枚」を見つけ出すための具体的な4ステップをご紹介します。
この手順に沿って考えれば、もうインソール選びで迷うことはなくなるはずです。
STEP1: まずは自分の足を知る(扁平足/ハイアーチの簡単セルフチェック法)
最適なインソール選びは、敵(課題)を知り、己(自分の足)を知ることから始まります。最も手軽なのが「ウェットテスト」です。
下記の動画をご覧ください。(日本語のものがなく、英語になります。ご了承ください)
【ウェットテストのやり方】
- まず、足を水で濡らします。
- 次に、新聞紙や色の濃い段ボールの上にまっすぐ立ってみてください。
- 最後に、床についた足跡の形で、あなたのアーチタイプを判断します。
- 扁平足:
土踏まずの部分まで、べったりと足跡がつくタイプ。アーチが潰れやすく、膝が内側に入りやすい(ニーイン)傾向にあります。→ 強固なアーチサポートが有効です。 - ハイアーチ:
土踏まずが大きくえぐれ、足跡が分断されるタイプ。圧力が母指球と踵に集中しやすく、ホットスポットの原因になりがちです。→ 圧力分散とフィット感が重要になります。 - ノーマルアーチ:
土踏まずが適度にカーブしているタイプ。基本的にはどのインソールも合いますが、悩みによって選択するのが良いでしょう。
さらに、より正確に知りたい場合は、ランニングシューズ専門ショップなどで、専用機器での測定が可能です。
STEP2: 悩み(疲労軽減/パワーUP/痛み対策)を明確にする
次に、あなたがインソールに最も求める効果を一つ、明確にしましょう。目的によって、選ぶべき製品の特性は大きく変わってきます。
- 疲労軽減・快適性重視:
ロングライドでの足裏の痛みや痺れをなくしたい。→ 圧力分散に優れた、適度な剛性とフィット感を持つモデルを選びましょう。 - パフォーマンスUP重視:
とにかくパワー伝達効率を高め、1秒でも速く走りたい。→ 高剛性素材(カーボンなど)を使用した、足をがっちり固定するレーシングモデルが最適です。 - 痛み対策・怪我予防:
膝や腰の痛みを改善したい。→ アライメント補正機能や、かかとの安定性に優れたモデルを探してみてください。
STEP3: 3つのタイプ(既製品/熱成形/カスタム)から最適なものを選ぶ
インソールは、価格とフィット感のレベルによって、大きく3種類に分けられます。
タイプ | 特徴 | メリット | デメリット | こんな人におすすめ |
既製品 | そのまま使える完成品。アーチ高を選べるモデルも多い。 | ・安価で手軽・すぐに試せる | ・フィット感は完璧ではない | ・初心者・まずはお試しで効果を知りたい人 |
熱成形 | 自宅のオーブンやドライヤーで加熱し、自分の足型に成形。 | ・カスタムに近いフィット感・既製品より高い効果 | ・成形に少しコツがいる・やり直しが難しい場合も | ・既製品では満足できない人・コスパ良く高いフィット感を求める人 |
カスタム | 専門技術者が足型を採寸し、完全オーダーメイドで製作。 | ・完璧なフィット感・左右差や複雑な悩みにも対応 | ・高価(数万円〜)・製作に時間がかかる | ・深刻な痛みを抱える人・最高のパフォーマンスを追求する人 |
まずは既製品から試し、より高いフィット感を求めるなら熱成形、深刻な悩みがあるならカスタム、というステップで考えるのが王道です。
STEP4: 主要ブランドの特徴(ソールスター/シダス/スーパーフィート等)から絞り込む
各ブランドは、足を安定させるためのアプローチ(設計思想)がそれぞれ異なります。この違いを理解すると、自分に合うブランドが自然と見えてきます。
- ソールスター (SOLESTAR):
足をガッチリと固定し、パワー伝達を最大化する思想。硬いカーボンコアが特徴です。→ パフォーマンス最優先のレーサー向け。 - シダス (SIDAS):
足裏全体を優しく包み込み、3つのアーチを総合的にサポートする思想。快適性とパフォーマンスのバランスに優れます。→ 多くのライダーに合う万能型。 - スーパーフィート (Superfeet):
かかとを安定させることで、足本来の機能を回復させる思想。深いヒールカップが特徴的。→ 膝のブレやアライメントに悩む人向け。 - BMZ:
「立方骨」という足のキーとなる骨を支え、足指を使いやすくする思想。運動性と安定性の両立を目指します。→ ペダリングの感覚を重視する人向け。
【2025年最新】悩み・価格帯別!ロードバイク用インソールおすすめ9選

1万円以下のコスパモデルからレース用の高性能モデルまで、あなたの悩みと予算に合わせた最適なインソールを9製品、厳選して紹介します。
ここまでの選び方を踏まえ、2025年最新モデルの中から、目的別におすすめのインソールを厳選しました。あなたにぴったりの一枚が、きっとこの中に見つかるはずです。
【初心者向け・コスパ重視】1万円以下で効果を実感できる鉄板モデル3選
- シダス バイクプラス
- 特徴:サイクリング専用設計で、通気性と適度なサポート感を両立。
- こんな人に:初めてインソールを試す人、純正からのステップアップに。
- スーパーフィート カーボン
- 特徴:薄型軽量ながら、独自のヒールカップでかかとを強力に安定させます。
- こんな人に:膝のブレが気になる人、タイトなシューズにもフィット。
- BMZ CCLP ロードレーサー
- 特徴:立方骨サポートで、安定性と運動性を両立。足指が使いやすいと評判です。
- こんな人に:より効率的なペダリングを追求したい人。
【疲労軽減・快適性重視】ロングライドの”お守り”になるモデル
- フォームソティックス Cycle Dual
- 特徴:熱成形可能で、医療用から生まれた確かなサポート性能。
- 「ペダルを漕ぐ時の足」の形になるインソール。
【パフォーマンス重視】レースで結果を出したい本気ライダー向けモデル
- ソールスター BLK
- 特徴:プロ選手も多数使用する最高峰モデル。軽量カーボンで足を完全固定します。
- こんな人に:1ワットでも出力を上げたい競技志向のライダー。
【比較表】おすすめ9製品のスペック・価格・特徴を一目でチェック
製品名 | タイプ | サポート思想 | 素材 | 価格帯 |
シダス バイクプラス | 既製品 | 3アーチサポート | PE | ¥9,900~ |
スーパーフィート カーボン | 既製品 | 後足部安定 | カーボン配合 | ¥7,500~ |
BMZ CCLP ロードレーサー | 既製品 | 立方骨サポート | EVA | ¥12,668~ |
フォームソティックス Cycle Dual | 熱成形 | トータルサポート | FORMAX | ¥8,990~ |
ソールスター BLK | 既製品 | 足部固定 | カーボン | ¥20,026~ |
※本記事で紹介する製品の一部について、アフィリエイトリンクを含む場合があります。
ただし、製品評価は客観的事実に基づいて行っています。
購入前に知るべき注意点とQ&A|効果を120%引き出す方法

シューズとの相性確認やカット方法、試着店舗の選び方、慣らし期間の重要性など、購入後の後悔を防ぎ、インソールの効果を最大限に引き出すための実践的な知識を解説します。
最高のインソールを選んでも、その使い方を間違えれば効果は半減してしまいます。購入前から購入後まで、知っておくべき重要なポイントをQ&A形式でまとめました。
- シューズとの相性は?カット方法は?
必ず使用するシューズで試着し、必要なら「つま先」だけをカットします。
インソール選びの大前提は、「自分の足に合ったシューズを履いていること」です。どんなに優れたインソールも、サイズの合わないシューズの中では機能しません。
- 試着のポイント:
- 必ず、実際にロードバイクで使うシューズとソックスを持参して試着しましょう。
- 純正インソールを抜き、新しいインソールを入れて履いてみて、厚みでシューズ内が窮屈にならないか確認します。特に甲高の人は要注意です。
- カット方法:
- まず、シューズから純正インソールを取り出します。
- 新しいインソールの上に純正インソールを重ね、かかとをぴったりと合わせます。
- つま先の形状をペンでなぞり、その線に沿ってハサミでカットします。
- 注意:かかと側やアーチ部分は、サポート機能の要なので絶対にカットしないでください。
- 試着のポイント:
- どこで試せる?失敗しないための店舗選びのコツ
A. 専門知識を持つスタッフがいる、サイクルショップやスポーツ用品店がおすすめです。
インソールは、可能であればオンラインではなく実店舗での購入を強く推奨します。
- おすすめの店舗:
- バイクフィッティングサービスのあるサイクルショップ: スタッフがあなたの足の状態を見て、最適な製品を提案してくれます。
- インソールのカスタム成形を行う専門店: シダスやスーパーフィートなどを扱う専門店では、足に関する深い知識を持っています。
- 大型スポーツ用品店のランニングコーナー: サイクリング専用品は少ないかもしれませんが、足の測定サービスを行っている場合が多く、参考になります。
合わなければ返品・交換できる制度を活用するのも賢い方法の一つです。
- おすすめの店舗:
- 使い始めの違和感は? ”慣らし期間”の重要性
多少の違和感は正常な反応です。短時間から徐々に慣らしていきましょう。
特にサポート性の高いインソールは、使い始めに土踏まずへの圧迫感や、これまで使っていなかった筋肉の張りを感じることがあります。これは、足が正しい位置に補正されている証拠でもありますので、焦らないでください。
慣らし方のステップ:
- 最初の1週間は、30分〜1時間程度の短いライドで様子を見ます。
- 痛みが出なければ、徐々に使用時間を延ばしていきます。
- 数週間経っても強い痛みが続く場合は、フィッティングが合っていない可能性があるので、購入店に相談しましょう。
いきなり長距離ライドでデビューさせるのは絶対に避けてください。
- 寿命と交換時期の目安は?
走行距離5,000km〜10,000km、または1〜2年がひとつの目安です。
インソールは消耗品です。使用に伴い、素材のへたりや変形によってサポート性能は徐々に低下していきます。
- 交換のサイン:
- 表面の生地が破れたり、剥がれたりしてきた。
- 裏面のサポートパーツにひび割れが見られる。
- 新品の時と比べて、明らかに「へたっている」と感じる。
- 以前は感じなかった足の痛みや疲れが再発してきた。
お気に入りのインソールでも、定期的に状態を確認し、交換することがパフォーマンスを維持する上で大切です。
- 交換のサイン:

kira
インソール交換後に必須!クリート位置の再調整を忘れずに!
これは最も重要なポイントです。 インソールを交換すると、シューズ内でのかかとの高さや足裏の角度が微妙に変化します。これは、実質的にサドル高が変わるのと同じことなのです。
インソールを交換した後は、必ずクリートの位置を再調整しましょう。
特に、かかとの収まりが良くなることで、以前より少し前方にクリートを移動させる必要があるケースが多いです。
これを怠ると、膝の痛みなど新たなトラブルの原因になりかねませんので、ご注意ください。
まとめ:最高の一枚は、あなたのライドを”別次元”へ導く相棒になる

この記事では、ロードバイクのインソール効果が「嘘」ではなく、科学的根拠に基づいた事実であること、そしてその効果を最大限に引き出すための”失敗しない”選び方について、詳しく解説してきました。
本記事の要点まとめ
- 効果は本物: インソールは、パワー伝達効率の向上、疲労軽減、怪我予防に科学的根拠のある効果が期待できます。
- 原因は足のブレ: 100kmで足が痛くなる根本原因は、シューズ内での**「足のブレ」**にあります。
- 選び方が9割: 成功の鍵は、①自分の足を知り、②悩みを明確にし、③タイプを選び、④ブランド思想を理解する、という4ステップです。
- 注意点も理解: 購入後は慣らし期間を設け、必ずクリート位置を再調整することが重要です。
次の100kmライドを「最高の思い出」にするために
もう、「どうせ自分には効果ないだろう」と諦める必要はありません。 この記事で紹介したステップに沿って、あなたのための一枚を選び出せば、次のライドはきっと、これまでとは全く違う体験になるはずです。
ペダルに吸い付くような一体感。どこまでも走り続けられそうな、あの高揚感。そして、ライド後に心地よい疲労感だけで、痛みが残らない爽快感。 最高の一枚は、単なるアクセサリーではなく、あなたのライドを”別次元”へと導いてくれる、かけがえのない相棒になります。さあ、最高の相棒を見つける旅に出かけましょう。
※本記事で紹介する研究データは、特定の条件下での結果です。個人差があり、すべての方に同様の効果を保証するものではありません。
参考文献・引用元リスト
- Funq. (2024, September 5). 革新的インソールでパフォーマンスを次のレベルへ|SOLESTAR. Bicycle Club. https://www.funq.jp/bicycle-club/article/973315/
- 佐藤, S., & 鈴木, T. (2019). 下肢が発揮する力・パワーを向上させるインソールの開発研究. 鹿屋体育大学学術研究紀要, 57, 27–32.
https://nifs-k.repo.nii.ac.jp/record/1009/files/57-4%20.pdf - SIDAS Japan. (2024, September 5). 関東学院大学 工学総合研究所が発表した「シダスのインソールがもたらす下肢アライメント改善」について.
https://sidas.co.jp/apps/note/blog-column03/